Amazonの返品率の確認方法と下げ方

Amazonの返品率の確認方法と下げ方

公開: 2026/7/20 / 更新: 2026/8/2

返品率が高いときにまず確認すべきは、率そのものではなく返品理由の内訳です。原因は「配送」「サイズ・フィット」「説明ギャップ」「品質・初期不良」「購入者都合」の5つに分解でき、どれが多いかによって打ち手はまったく変わります。実際に返品率0.63%という低水準の出品者でも、理由の70%が配送起因だったという実例があります。絶対値だけを見て製品改善に走ると、的外れになりがちです。

返品率の確認方法

amazon.co.jpのセラーセントラルでは、返品率を確認できる画面が複数あります。

カスタマーボイスは、直近12ヶ月間に出荷された商品のうち購入者が返品を申請した件数の割合を、ASIN(Amazonが商品1つずつに割り当てている10桁の商品コード)別に一覧表示する画面です。セラーセントラルのパフォーマンスメニューから開けます。ただし、この画面では返品理由の内訳は分かりません。率の数値だけを見て製品改善に走るのは早計です。

FBA返品レポートでは、FBA(Amazonの倉庫に商品を預けて保管・配送を任せる仕組み)で処理された返品の明細を、返品理由コードと商品状態つきで確認できます。セラーセントラルのレポート→フルフィルメントからダウンロードします。自己発送の場合(MFN:出品者が自分で発送する方法)は、返品管理画面から確認します。

POINT

POINT 返品率は「高いか低いか」だけでは打ち手にならない。理由の内訳を見て初めて、配送改善が必要なのか、商品ページの修正が必要なのかが決まる。

どのASINの返品率が高いかを素早く把握するには、セラーセントラルのカスタマーボイス画面から確認します。あるいは、FBA返品レポートをダウンロードして集計する方法もあります。ただし、複数ASINを横断して確認するには手間がかかります。セラサポでは、ASIN別の売上・セッション数(商品ページが訪問された回数。同じ人が短時間に何度見ても1回と数えます)・購入転換率(CVR:商品ページを見た人のうち実際に買った人の割合)を一覧で確認できます。返品が多いASINに絞って分析を進めるのに役立ちます。

商品ごとの売上

セラサポの「商品ごとの売上」画面では、ASIN別の売上・セッション数・購入転換率(CVR)・在庫数を1枚の表で確認できます。この画面では返品率そのものは表示されませんが、返品が多いASINを特定した後、その商品の数値変化を継続して追うのに使えます。セラサポの機能はこちら

返品理由を5つに切り分ける

日本語セラーフォーラムに投稿された実例では、文房具(単価1,000円以下)を10.5ヶ月で15,750件販売しました。そのうち返品は100件で、返品率は0.63%でした。一見すると優秀な数値ですが、その返品理由の70%は「商品未着」「配達不能」といった配送関連でした。つまり、製品自体には問題がなかったことが分かっています(出典: Amazonセラーセントラル ヘルプ)。

一方、別のフォーラムではイヤホン・化粧品を月12個販売中2個返品(返品率16.6%)という高水準の実例も報告されています。他の出品者からは「自己発送では返品率0.01%未満だが、FBA利用時は1%以上と100〜200倍に跳ね上がる」という比較データも示されています(出典: Amazonセラーセントラル ヘルプ)。FBAでは返品の受け付けがAmazonに委任される仕組み上、返品申請がより通りやすい傾向があることが背景にあると考えられます。

分類典型的な返品理由主な対策の方向性
①配送起因未着・配達不能・輸送破損梱包強化、配送設定の見直し
②サイズ/フィット起因思ったより小さい・大きいサイズ表の実測値明記、比較画像
③説明ギャップ起因説明・画像と実物が違うメイン画像・A+コンテンツの見直し
④品質・初期不良起因壊れていた・動作不良品質管理、検品体制の強化
⑤購入者都合気が変わった・注文ミス過大な訴求文言を避け期待値を揃える

A+コンテンツとは、商品ページの下部に画像と文章を組み合わせて掲載できる機能です。ブランド登録(自社の商標をAmazonに登録して、商品ページの保護や専用機能を使えるようにする制度です)をしている出品者だけが使えます。サイズ比較や素材の説明を視覚的に伝えることができます。

セラサポでできること

手数料がいくら引かれたか、商品ごとに見えていますか

セラサポなら、販売手数料・FBA配送料・保管料を商品ごとに集計します。原価を登録すれば「この商品は広告費をいくらまで使えるか」まで自動で出ます。

返品率が高いと発生する3つのコスト

返品率の悪化は、次の3つの経路でコストに直結します。

コストの経路発動条件内容
返品処理手数料3ヶ月間の返品率がカテゴリー別閾値を超過超過分の返品1件ごとに手数料が課金
よく返品される商品ラベル類似カテゴリーとの比較で返品率が高い商品ページに表示され、購入転換率が下がる
出品停止・アカウント健全性の悪化注文不良率などとの複合検索結果からの除外、改善計画書の提出が必要に

返品処理手数料は、カテゴリー別の閾値を超過した場合に課金されます。算出方法・閾値・手数料の金額はカテゴリーや時期によって異なるため、実際の適用条件と金額はセラーセントラルの料金表でご確認ください(2026年7月時点)。

よく返品される商品ラベルは、返品の理由を区別せず、類似カテゴリーとの3ヶ月返品率の比較で付与されます。購入者都合の返品が多いカテゴリーでも、製品に問題がなければラベルが付きます。対策は製品改善ではなく、訴求内容の見直しに絞るべきです。

POINT

POINT よく返品される商品ラベルは「返品理由の中身を区別しない」仕組みです。ラベルは返品率が基準を下回ると自動で外れます。Amazonは個別の手動レビュー要求には応じないケースが多いとされています。

アカウント健全性とは、出荷遅延率や注文不良率など、出品者アカウントの状態を示す指標をまとめた画面です。

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改善計画書(POA)とは、アカウントに警告や停止を受けた際にAmazonへ提出する、原因と対策をまとめた文書のことです。返品率が深刻になる前に、週次での確認を習慣化しておくことが重要です。

返品率の確認は週次で習慣化する

返品率の問題は、気づくのが遅れるほど対処が難しくなります。FBA返品レポートを週に1回確認し、返品の絶対数が多い上位ASINから優先的に対応するのが実務の基本です。

注文単位で返品の傾向を追いたいときは、期間を指定して注文明細を確認できる画面が便利です。

注文

セラサポの「注文」画面では、期間を指定して注文明細を一覧で確認できます。返品が集中している時期がないか、特定の商品やバリエーションに偏りがないかを把握するのに使えます。デモ画面で実際の操作を確認できます

理由別の下げ方

③説明ギャップが原因の場合

メイン画像や商品説明の変更履歴を返品急増のタイミングと突き合わせることが有効です。「説明と異なる」という理由での返品が増えた場合、直近3ヶ月以内の商品ページの変更が引き金になっていることがあります。

具体的な対策としては、サイズ・容量・素材などの実測値を商品ページに明記すること、A+コンテンツに比較画像やサイズガイドを追加することが効果的です。誇大な訴求文言を抑えて実物と期待値を揃えることが、同じ理由の返品を減らす近道です。

レビュー内容も原因の切り分けに役立ちます。

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①配送が原因の場合

FBAの場合は梱包基準の見直しが中心になります。緩衝材の充填や、輸送中の落下を想定した耐久テストが基本です。液漏れしやすい商品はビニールで密閉し、小部品は散乱を防ぐための小袋固定をすることも実務でよく推奨されます。

自己発送(MFN)の場合は配送設定の見直しも必要です。配達日数の精度が低いと「商品未着」の返品申請につながりやすくなります。

②サイズ・フィット起因の場合

サイズ表を実測値で記載することが第一歩です。「Mサイズ」だけでなく着丈・身幅・袖丈などの数値を入れ、他の商品や身近なものとの比較画像を追加します。アパレル・シューズはサイズ感のギャップが返品理由の上位を占めやすいカテゴリーです。

④品質・初期不良が原因の場合

同じASINで不良報告が続く場合は、製造ロット単位での検品強化が優先です。対策を実施してから2週間〜1ヶ月後に返品率の変化を確認し、効果があった施策はSKU(出品者が自分で付ける商品の管理番号)の異なる類似商品へ横展開します。

購入者側の不正への対応

返品期限ギリギリまで商品を使ってから返す、中身をすり替えて返品するといった購入者側の不正もあります。これは商品ページや製品自体を改善しても解消できない、出品者側だけでは防ぎきれない問題です。こうした不正は出品者が個別に申告しても解決が難しいケースが多いとされています。根本的な対策としては、外箱に封印シールや開封検知テープを貼って開封確認ができる状態にすることが有効な場合があります。また、商品ごとにシリアル番号ラベルを貼り付けて出荷履歴と紐付けることも効果的です。

まとめ

返品率は絶対値ではなく理由の内訳で切り分けることが出発点です。配送・サイズ・説明ギャップ・品質・購入者都合のどれが多いかによって、梱包強化から商品ページの修正まで打ち手は変わります。返品処理手数料・よく返品される商品ラベル・アカウント停止という3つのコスト経路を理解しておくことが重要です。そのうえで、週次でのレポート確認と上位ASINへの優先対応を習慣化することが実務上の近道です。

セラサポでは、ASIN別の売上・購入転換率・注文明細を毎日自動更新で確認できます。返品が増えたASINを素早く特定し、原因の切り分けをスムーズに進めるためにご活用ください。7日間の無料トライアル(クレジットカード不要)はこちら

よくある質問

返品率が低いのに売上が落ちるのはなぜですか

よく返品される商品ラベルの付与は、自社の絶対値ではなく、類似カテゴリーの出品者との相対比較で決まります。自社の返品率が低くても、競合がさらに低ければラベルが表示されることがあります。ラベルは返品理由を区別せず付与されるため、ラベルが付くと購入転換率(CVR)が下がり、売上が落ちることがあります。

FBAと自己発送では返品率にどれくらい差がありますか

日本語フォーラムの実例では自己発送が0.01%未満だったのに対し、FBA利用時は1%以上と100〜200倍の差が報告されています(出典: Amazonセラーセントラル ヘルプ)。FBAでは返品の受け付けがAmazonに委任される仕組み上、返品申請がより通りやすい傾向があることが背景です。

返品処理手数料はどのカテゴリーでも同じ条件ですか

カテゴリーによって閾値や手数料の計算方式が異なります。適用条件・金額はセラーセントラルの料金表でご確認ください(2026年7月時点)。

よく返品される商品ラベルは申請で外せますか

Amazonは個別の手動レビュー要求には応じないケースが多いとされています。対策は返品率そのものを下げる方向、つまり訴求文言や画像の精度を上げることに絞ってください。ラベルは基準を下回ると自動で解除されます。

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