Amazon商品トレンド解析ツールの使い方|ニッチ発見術

Amazon商品トレンド解析ツールの使い方|ニッチ発見術

公開: 2026/8/31

商品トレンド解析ツールとは、Amazonの検索データと購買データから顧客ニーズの塊(ニッチ)を可視化してくれる、Amazon公式の無料ツールです。新商品や新規出品のアイデアを得たいときに使えます。大口出品者であれば追加料金なしで使えます。競合ASIN(Amazonが商品1つずつに割り当てている10桁の商品コード)からの逆引きやレビュー分析にも対応しています。この記事ではアクセス方法から実際の使い方、商品選定への活かし方までを解説します。

商品トレンド解析ツールとは

商品トレンド解析ツールは、Amazonが2023年5月頃に日本のセラーセントラルへ実装した比較的新しい機能です。左上の三本線メニューから「販売機会拡大」→「商品トレンド解析ツール」と進むと開けます。またはセラーセントラルにログインした状態で、直接ツールの画面にアクセスしても利用できます。

このツールの中核にあるのが**「ニッチ」**という考え方です。ニッチとは、特定の顧客ニーズを示す検索キーワード群と、そこから実際に購入された商品群をAmazonが統合したデータのことです。単なる「商品カテゴリー」とは別物です。たとえば「水筒」というニッチを考えてみましょう。ここには「水筒 ステンレス」「水筒 軽い」「水筒 保温」といった検索から購入された商品が、まとめて含まれます。カテゴリーが出品側の分類であるのに対し、ニッチは購入者の検索行動そのものから作られる点が違います。

POINT

POINT ニッチ=検索キーワード群+そこから実際に購入された商品群。カテゴリーより粒度が細かく、顧客が「何を求めて検索し、何を買ったか」がセットで見えるのが特徴です。

項目内容
利用対象大口出品者
料金追加料金なし(無料)
アクセス左上メニュー →「販売機会拡大」→「商品トレンド解析ツール」
実装時期2023年5月頃

小口出品者は本ツールを利用できません。大口出品への切替が前提になります。判断に迷う場合は、「大口出品と小口出品どちらを選ぶ?」で損益分岐点を確認してください。そのうえで検討することをおすすめします。

またブランド登録(自社の商標をAmazonに登録して、商品ページの保護や専用機能を使えるようにする制度)の要否については、複数の情報源で「不要」との記載が一致しています。ただしAmazon公式の一次情報での明記は確認できていません。実際の画面で表示条件をご確認ください。

ニッチを探す3つの方法

商品トレンド解析ツールでニッチにたどり着く経路は3つあります。どれか1つに絞らず、目的に応じて使い分けるのが実務的です。

方法使い方向いている場面
カテゴリーブラウズ左側メニューから段階的にカテゴリーを絞り込む特定カテゴリー内を網羅的に見たいとき
キーワード/ASIN検索具体的なキーワードや競合ASINで検索する出したい商品のイメージが既にあるとき
推奨ニッチAmazonが販売履歴に基づいて提案する手掛かりが少なく発想を広げたいとき

推奨ニッチは自社の販売履歴をもとにした提案のため、表示されない出品者もいます。表示されなくても異常ではなく、その場合はカテゴリーブラウズかキーワード/ASIN検索を使えば問題ありません。

セラサポでできること

順位の変化を、手で検索して確かめていませんか

セラサポは狙ったキーワードの順位を毎日自動で記録します。競合の価格・レビュー数と並べて見られるので、どのキーワードを取りにいくかを数字で決められます。

ASIN検索とCSVダウンロードでできること

2024年から2025年にかけて、ASIN検索機能とCSVダウンロード機能が追加されました。CSVとは、データを一覧表の形式で保存できるファイル形式で、Excelなどの表計算ソフトで開けます。この2つが加わったことで、手作業でのスクリーンショット集計に頼らずに市場調査ができるようになっています。

ASIN検索では、個別のASINまたは平均ベストセラーランキングを指定して関連商品を絞り込みます。そのうえで、クリック数や売れ筋ランキングの履歴からニッチと検索情報を確認できます。つまり競合ASINを起点にして、そのASINがどのニッチに属しているかを逆引きできるということです。新規カテゴリーへの参入を検討する際、競合が既に決まっているなら活用できます。この逆引きで市場規模と競争の激しさを先に把握してから、参入判断を下せます。

CSVダウンロードは次の5箇所から可能です。

  • ニッチビュー画面
  • ASIN表示タブ
  • 「ニッチ商品の詳細」内の「商品」タブ
  • 「ニッチ商品の詳細」内の「検索キーワード」タブ
  • 各商品詳細ページの「ニッチ商品のトレンド」セクション

フィルタリングした条件でダウンロードできるため、複数のニッチを横断して比較する表を自作できます。検索キーワードタブでは、ニッチに属する検索キーワードごとに3つの指標を確認できます。検索ボリューム(その検索語が月間でどのくらい検索されているかの目安)、クリックシェア(その検索結果でクリックされた回数のうち、自社商品が占める割合)、そしてクリック数上位商品(最大3件)です。ただし、これらの指標の集計期間や定義は、Amazon公式ヘルプの本文がログイン必須のため一次確認ができていません。数値を提案資料に使う際は、必ずツール画面上の表記を確認してください。

市場データを虫眼鏡で分析するイメージ

競合ASINを起点にした市場調査は、キーワードごとの検索結果上位を比較する作業とも相性が良い分野です。ここまでがツール上でニッチを絞り込む手順です。絞り込んだ後に競合の価格・星・レビュー数まで一覧で比較したい場合は、セラサポの競合調査機能が使えます。この機能では、キーワードごとの検索結果上位の商品を、価格・星・レビュー数・月間購入数つきで並べて自社の位置を確認できます。手作業でASINを1件ずつ開いて記録する手間を省けます。

商品開発・改良への活かし方

商品トレンド解析ツールは市場規模の把握だけでなく、既存商品の改良にも使えます。ツール内では競合商品との比較(改善できる特徴・特性の確認)に加えて、カスタマーレビュー分析や返品発生理由の把握ができるとされています。

これは、新商品の開発に直結する機能です。OEM(他社の工場に製造だけを委託し、自社ブランドとして販売する方法)やPB(プライベートブランド、自社オリジナル商品)として商品を開発する際に役立ちます。仕様を検討する材料になります。競合が抱えている不満点や返品理由を先に把握できれば、自社商品の仕様やパッケージに反映して差別化しやすくなります。

POINT

POINT 市場規模の確認だけで終わらせないことが大切です。レビュー分析・返品理由の把握まで見ることで、「売れるかどうか」だけでなく「どう作れば選ばれるか」の材料が手に入ります。

競合比較の一般的な進め方は別記事にまとめています。商品トレンド解析ツールは、その中でも公式が無料で提供している分析機能の1つという位置づけです。

こちらの記事もご参照ください

Amazon競合分析のやり方|無料ツールで価格・レビューを比較

Amazon競合分析の手順を、競合ASINの探し方から推計売上の把握、価格・在庫・レビューの比較、Amazon公式の無料機能の使い方まで、具体的な数字と無料・有料ツールの選び方で解説します。

季節性商品の仕込みタイミング

商品トレンド解析ツールにはトレンドを確認できる画面があり、対象カテゴリーの季節性を把握できます。「日傘」「加湿器」のように特定の季節に需要が集中する商品は、需要のピークに達してから準備を始めても間に合いません。

ただし「ピークの何カ月前に準備を終えるべきか」という具体的な推奨期間は、信頼できる日本語の一次情報で確認できていません。数値を断定することは避け、対象カテゴリーごとにツール画面のトレンドタブで実際の推移を確認してください。そのうえで、発注・納品のスケジュールを逆算することをおすすめします。

キーワード単位での需要の探り方は、こちらの記事も参考にしてください。

こちらの記事もご参照ください

Amazonキーワードの探し方・選び方

Amazonキーワードリサーチを無料でできる手順で解説。候補集めから公式実績データでの裏取り、表キーワード・裏キーワードへの落とし込み方まで具体例つきで説明します。

使う前に確認しておきたい注意点

商品トレンド解析ツールはAmazon公式の無料ツールで、規約上のグレーな使い方は確認されていません。一方で、次の点は情報源が二次情報にとどまっており、断定できていません。

  • ブランド登録が必須かどうか(複数の二次情報は「不要」で一致するが一次未確認)
  • 検索ボリューム・クリックシェア・平均価格・返品率などの指標の集計期間や定義
  • 小口出品者が例外的に利用できる余地があるかどうか

これらはいずれも、実際にセラーセントラルへログインしたうえで画面表示を確認してください。もしくは、テクニカルサポートへの問い合わせで裏取りするのが確実です。またツールが示す市場規模は参考情報にすぎません。最終的な販売数量や利益は、自社の売れ筋ランキング推移や仕入れコストと突き合わせて判断してください。

よくある質問

商品トレンド解析ツールは誰でも使えますか

大口出品者向けの機能です。小口出品者は利用できないため、利用したい場合は大口出品への切替が前提になります。追加料金はかかりません。

ニッチとカテゴリーは何が違いますか

カテゴリーはAmazonの商品分類ですが、ニッチは検索キーワード群とそこから実際に購入された商品群をAmazonが統合したデータです。顧客の検索行動と購買実績がセットになっている点が、カテゴリーとの違いです。

ASIN検索では何がわかりますか

競合ASINや平均ベストセラーランキングを指定して関連商品を絞り込みます。そのASINが属するニッチや検索情報、クリック数、売れ筋ランキングの履歴を確認できます。競合を起点にした市場調査に使えます。

CSVダウンロードはどこからできますか

次の計5箇所からダウンロードできます。ニッチビュー、ASIN表示タブ、「ニッチ商品の詳細」内の商品タブと検索キーワードタブ、各商品詳細ページの「ニッチ商品のトレンド」セクションです。

表示される数値はどこまで信用できますか

検索ボリュームやクリックシェアなどの指標の定義・集計期間は、Amazon公式ヘルプの本文がログイン必須のため確認できていません。提案や意思決定に使う際は、必ずツール画面上の表記と自社の販売実績を突き合わせてください。

まとめ

商品トレンド解析ツールは、大口出品者が無料で使えるAmazon公式の市場調査ツールです。「ニッチ」という単位で検索需要と購入実績をセットで確認できます。カテゴリーブラウズ・キーワード/ASIN検索・推奨ニッチの3経路を使い分けてください。ASIN検索で競合を逆引きし、CSVダウンロードで複数ニッチを比較すれば十分です。新商品の市場規模確認から改良ポイントの言語化まで、一通りカバーできます。

ただし指標の定義やブランド登録の要否は、一次情報での確認が済んでいない部分もあります。実際の画面表示と自社の販売データで裏取りしながら活用してください。

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