
ブランド分析SQPで取りこぼしキーワードを探す方法
公開: 2026/7/20 / 更新: 2026/8/2
目次
ブランド分析の「検索クエリパフォーマンス(SQP)」を使うと、購入されているのにタイトルや裏キーワードに入っていない語句を特定できます。取りこぼしキーワードを見つける最短ルートは、検索ファネル(表示回数→クリック→カート追加→購入)のどの段階で自社のシェアが落ちているかを切り分け、購入シェアがあるのにテキストに未反映の語句を優先的に拾うことです。
検索クエリパフォーマンス(SQP)とは
検索クエリパフォーマンスとは、検索キーワードごとに表示回数・クリック数・カート追加数・購入数という検索ファネル全体のデータと、その各段階における自社ブランド・自社ASINのシェア(%)を確認できる機能です。ブランド分析に含まれる無料の公式レポートで、セラーセントラルの「ブランド」→「ブランド分析」から開きます。
利用にはブランド登録(有効または出願中の商標)と、当該ブランドの「ブランド代表者」権限を持つ大口出品者アカウントであることが条件です。
POINTPOINT: SQPは無料の公式機能ですが、ブランド登録がなければ使えません。ブランド未登録の場合はまず商標出願からの準備が必要です。
レポートはブランドまたはASIN単位で上位1,000件の検索クエリまでを対象とし、期間は週次・月次・四半期から選んでダウンロードできます。データの反映には対象期間の終了から数日かかるため、日次の異常検知には向きません。月次の棚卸しで運用する指標だと考えておくと使い方を誤りません。
主要な指標一覧
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 検索クエリスコア | 上位1,000クエリ内でのパフォーマンス順位 |
| 検索クエリボリューム | その語句が検索された回数 |
| 表示回数(インプレッション) | 合計/自社ブランド件数/自社ブランドシェア/ASIN件数 |
| クリック | 合計/クリック率/自社ブランド件数/自社ブランドシェア |
| カート追加 | 合計/カート追加率/自社ブランドシェア |
| 購入 | 合計/購入率/自社ブランドシェア |
| 価格 | 市場中央値/自社ブランド価格の中央値 |
各検索クエリについては、そのクエリでクリックされた上位3商品・上位3ブランドのシェアも見られます。自社ASINが勝っていない語句でも、市場全体で誰が取っているかが分かるため競合の状況把握にも使えます。

取りこぼしキーワードはどこで見つかるか
取りこぼしキーワードとは、購入シェアが一定以上あるにもかかわらず、タイトル・箇条書き・裏キーワードのいずれにも含まれていない検索語句のことです。SQPで見つけたら、まず裏キーワードに追加し、次にタイトルやA+コンテンツへ反映し、最後にスポンサープロダクトの完全一致キャンペーンで即座に取りに行くという順序で対応します。
「取りこぼし」はファネルのどの段階で競合に負けているかによって、打つべき手が変わります。
| ファネル段階 | シェアが低い場合の意味 | 対応の方向性 |
|---|---|---|
| 表示回数 | 露出不足(インデックス漏れ・関連性不足) | タイトル・裏キーワードの見直し |
| クリック | クリックされる力の不足(画像・タイトル・価格・レビュー件数) | メイン画像・価格・レビュー対策 |
| カート追加・購入 | 転換する力の不足(価格・A+・在庫状況) | A+コンテンツ・在庫・レビュー内容の見直し |
たとえば、あるキーワードで表示回数シェアが15%あるのにクリックシェアが5%しかない場合、その10ポイントの差は「タイトルやメイン画像がクリックを取れていない」というシグナルとして読めます。
POINTPOINT: 表示回数はあるのにクリックされない状態は、キーワードを足しても改善しません。原因は多くの場合、画像やタイトルの訴求力にあります。
セラサポでできること
順位の変化を、手で検索して確かめていませんか
セラサポは狙ったキーワードの順位を毎日自動で記録します。競合の価格・レビュー数と並べて見られるので、どのキーワードを取りにいくかを数字で決められます。
優先順位はボリュームでなく購入シェアで決める
検索頻度ランクとは、検索語の人気度を全検索語との相対順位で示す指標で、数字が小さいほど検索頻度が高いことを意味します。ただしこれは実際の検索回数(絶対値)ではありません。自社の検索回数が変わらなくても、他の語句が伸びれば順位は下がります。週次で再計算されるため、順位の上下だけを見て一喜一憂しないことが重要です。
そのため、取りこぼしキーワードへの対応は検索ボリュームの大きさではなく、購入シェア×ボリュームで見た「機会の大きさ」で優先順位をつけます。検索ボリューム5万で購入シェアが0.1%しかないキーワードより、検索ボリューム2,000で購入シェアが15%あるキーワードのほうが実利につながりやすいためです。
短時間で改善余地を見つけたい場合は、過去30日のASINデータを表示回数の降順に並べ、表示回数シェアとクリックシェアの差が最も大きい上位3クエリだけを見る方法が有効です。これなら10分ほどで着手すべき語句が決まります。
広告の検索語句レポートとの違い
SQPと広告の検索語句レポートは集計範囲が異なるため、数値は一致しません。SQPとは広告クリックや購入の有無にかかわらず、ブランドに関連するすべての検索クエリ(オーガニックと広告の両方)を含むレポートです。一方検索語句レポートとは、自社の広告キャンペーンでクリックにつながった検索語句のみを対象とするレポートで、オーガニック検索や広告での反応がなかった語句は含みません。
役割分担としては、SQPが「ブランド全体の検索需要の地図」、検索語句レポートが「広告予算の効率を測る道具」だと考えると使い分けやすくなります。両者を突き合わせると、広告では成果が出ているのにオーガニックの自社ブランドシェアが低いキーワードを見つけられます。これは広告に依存しているがオーガニックでまだ取り切れていない需要を示すシグナルであり、商品ページ最適化の優先ターゲットになります。広告依存度が下がらない場合は、TACOS(総売上に占める広告費)のトレンドも併せて確認すると原因の切り分けがしやすくなります。
逆に、表示回数はあるがクリック・カート追加・購入がすべてゼロのクエリは関連性の低いトラフィックである可能性が高く、広告側では除外キーワードとして設定することで無駄なクリック費用を削減できます。

こちらの記事もご参照ください
Amazon広告の除外キーワード設定と削除の手順
スポンサープロダクトの除外キーワードを使い、クリックはあるが売れない検索語句を広告表示から外して無駄な広告費を削減する方法を解説します。

実行手順
取りこぼしキーワードを見つけて反映するまでの一連の流れは次の通りです。
- ブランド分析でSQPをダウンロードする(週次・月次・四半期のいずれか)
- 表示回数の降順でソートし、表示回数シェアとクリックシェアの差が大きい上位クエリを抽出する
- 購入シェアがあるのにタイトル・裏キーワード・A+コンテンツに含まれていない語句を洗い出す
- 該当語句をまず裏キーワード(上限249バイト)に追加する
- 効果が見込める語句はタイトル・A+コンテンツにも反映する
- スポンサープロダクトの完全一致キャンペーンで即座にクリックを取りに行く
- 広告の検索語句レポートとSQPを突き合わせ、広告依存でオーガニック未回収の語句を探す
裏キーワードは上限249バイトで、同一単語をフィールド内で繰り返さない、ストップワードを入れないといった記述ルールがあります。249バイトを超えるとフィールド全体が反映されなくなるという指摘もあるため、変更後は「ASIN+新キーワード」で検索して反映を確認する運用が安全です。
SQPレポートはSelling Partner API(SP-API)経由でも取得できます。週次の手動ダウンロードから、スクリプトによる自動取得や自社ブランドシェアの急落時のアラート化へ移行できるため、多ASIN・多ブランドを扱う事業者ほど自動化の効果が大きくなります。こうした指標の突き合わせは、セラサポのような分析ツールを使うと自動化できます。
データ利用時の注意点
ブランド分析(SQPを含む)のデータは、利用規約上「自社の正当なビジネス目的のみ」に使用が限定されており、アクセスは許可された自社の従業員・代理人に限られます。第三者への開示・共有・譲渡・転売は禁止されており、違反した場合は契約の終了や損害賠償請求の対象になり得ます。
複数のクライアントのデータを横断的に集計・比較したり、契約外の第三者へ共有したりする運用を行う事業者も存在しますが、これは規約違反にあたります。同様に、SP-APIの公式ルート以外の非公式な自動収集でSQP画面のデータを取得し、第三者ツールへ同期する運用も、セラーセントラルの利用規約に抵触しうる行為です。SQPに特化した具体的なアカウント停止事例は確認できていませんが、規約文言上のリスクとして認識しておく必要があります。
POINTPOINT: SQPデータは自社ビジネスの範囲内で使うのが原則です。他社への共有や非公式な自動収集は規約違反のリスクを伴います。
よくある質問
SQPは無料で使えますか
はい、ブランド分析に含まれる公式機能で追加料金はかかりません。ただしブランド登録済みで、ブランド代表者権限を持つ大口出品者アカウントであることが条件です。
SQPのデータはリアルタイムで見られますか
いいえ、対象期間の終了から数日後にデータが反映されます。日次の異常検知には向かず、月次の棚卸しや傾向把握に使うのが適切です。
検索頻度ランクの順位が下がったら検索数が減ったということですか
必ずしもそうとは限りません。検索頻度ランクは全検索語との相対順位のため、自社の検索回数が変わらなくても他の検索語の伸びによって順位が下がることがあります。検索クエリボリュームや自社ブランドシェアの絶対値の推移も併せて確認してください。
検索語句レポートとSQPのどちらを見ればよいですか
目的が違います。広告費の効率を見るなら検索語句レポート、ブランド全体の検索需要とオーガニックの取りこぼしを見るならSQPを使います。両者を突き合わせることで広告依存の需要を発見できます。
取りこぼしキーワードを見つけたら何から手をつければよいですか
まず裏キーワードへの追加、次にタイトルやA+コンテンツへの反映、最後にスポンサープロダクトの完全一致キャンペーンでの出稿という順序が定石です。
まとめ
検索クエリパフォーマンスは、ブランド登録者が無料で使える検索需要の地図です。購入シェアはあるのにテキストに反映されていないキーワードを見つけたら、裏キーワード→タイトル/A+→広告の完全一致という順で対応すると取りこぼしを最小化できます。優先順位はボリュームではなく購入シェア×ボリュームの機会の大きさで決め、日次の異常検知にはビジネスレポートなど別の手段を使い分けてください。
見るだけで終わらせない、Amazon運用ツール。
商品ごとの損益分岐ACOS・無駄な広告費の金額表示・在庫連動の自動制御まで。 広告の予算も入札もカタログも、この画面から直せます。
個別のAPI申請は不要。連携はボタン1つで、すぐにデータの取得が始まります。7日間、全機能を無料でお試しいただけます。
セラサポを詳しく見るあわせて読みたい
Amazonキーワードの探し方・選び方
Amazonキーワードリサーチを無料でできる手順で解説。候補集めから公式実績データでの裏取り、表キーワード・裏キーワードへの落とし込み方まで具体例つきで説明します。
Amazon広告の除外キーワード設定と削除の手順
スポンサープロダクトの除外キーワードを使い、クリックはあるが売れない検索語句を広告表示から外して無駄な広告費を削減する方法を解説します。
ブランド登録に商標は必須?出願中でも申請できる条件
Amazonブランド登録には商標が必要です。登録済みでなくても出願中(pending)で申請できる条件、却下されやすいポイント、費用と期間の目安をまとめました。
A+コンテンツのCVR効果は本当か。数字で検証
A+コンテンツ・ブランドストーリー導入で売上は本当に伸びるのか。Amazon公式数値の読み方と実測できる範囲、効きやすい商品条件をデータで解説します。