
スポンサーブランド広告(SB)の始め方|登録要件とSPとの違い
公開: 2026/8/9
目次
スポンサーブランド広告(SB)は、ブランド登録が完了しているブランドの所有者で、かつアカウントの健全性が良好な場合にのみ出稿できます。スポンサープロダクト広告(SP)が個別商品を検索結果下部で刈り取る広告なのに対し、SBは検索結果の最上部にロゴと商品を並べ、ブランドそのものへの認知を広げる広告です。この記事では、出稿の前提条件からクリエイティブの作り方、キャンペーン作成の手順、SPとの使い分けまでを順番に解説します。
SBを出すための前提条件
SBの利用資格は「Amazonブランド登録で登録されているブランドの所有者(出品者・ベンダー・代理店)であり、かつアカウントのパフォーマンスが良好」であることです(出典: Amazonセラーセントラル ヘルプ)。
ブランド登録には商標が必要ですが、商標の登録が完了していなくても、「出願中(出願番号が発行された状態)」の段階でブランド登録の申請自体は可能です。承認されればA+コンテンツ・SB広告・ブランド分析がすぐに使えるようになります(出典: force-r)。
POINTPOINT 商標出願から登録完了までは半年〜1年かかることがあります。SBを使いたいなら、登録完了を待たず出願中の段階でブランド登録を申請するのが定石です。ブランド登録の要件は「ブランド登録に商標は必須か」で詳しく解説しています。
「アカウント健全性に問題」で却下されたら
商標登録が完了した直後にブランド登録を申請すると、Amazon側のデータベースに商標情報がまだ反映されておらず、「アカウント健全性に問題」という理由で却下されるケースがあります。実際の原因はアカウントの問題ではなく、商標登録完了後のデータ反映にタイムラグがあることが多いようです。この場合は数週間程度空けてから申請し直すか、テクニカルサポートに確認するのが有効とされています(出典: Amazonセラーフォーラム(日本))。
SBとSPの違い
同じ広告でも、掲載される場所と遷移先がまったく異なります。まずこの違いを押さえておくと、どちらを使うべきか判断しやすくなります。
| 項目 | SP(スポンサープロダクト) | SB(スポンサーブランド) |
|---|---|---|
| 掲載枠 | 検索結果ページの下枠・商品ページなど | 検索結果ページ最上部(検索バー直下) |
| 表示内容 | 商品単体 | ロゴ+商品最大3点 |
| 遷移先 | 商品詳細ページ | ブランドストアまたはカスタムランディングページが中心 |
| 入稿審査 | 基本的に即時掲載 | 必ず審査(モデレーション)が入る |
| ターゲティング | オート/マニュアル(3マッチタイプ) | キーワード/商品ターゲティングの2種(オートなし) |
(出典: azkk)
SPは「今すぐ買いたい人」を刈り取る広告、SBは「ブランドを知ってもらう・比較検討中の人に選んでもらう」広告です。成果をACOS単体で評価しないのがSB運用のコツで、ブランドストアへの遷移数や新規顧客の比率、ブランド名での検索数の伸びも合わせて見る必要があります。
キャンペーンの階層設計そのものについては「広告キャンペーン構成の作り方」も参考にしてください。
セラサポでできること
その広告費、いくらまで使ってよいか決まっていますか
セラサポは商品ごとに損益分岐ACOS(赤字になる境目)を自動計算します。深夜に溶けている広告費や予算切れの日数も金額で出るので、直す場所がすぐ決まります。
クリエイティブの作り方(見出し・ロゴ・画像)
SBはSPと違い、独自のテキストや画像を入稿するため、Amazonの審査を必ず通過する必要があります。構成要素はブランドロゴ・見出し(ヘッドライン)・商品画像またはライフスタイル画像/動画の3つです。
| 素材 | 規定(要件) |
|---|---|
| 見出し | 35文字以内。「売上No.1」等の最上級表現は審査で問題になりやすい |
| ブランドロゴ | 400×400ピクセル以上、1MB以下、PNG/JPG/GIF、背景は白または透明 |
| カスタム画像 | 1200×628ピクセル以上、5MB以下、画像内にテキスト・グラフィックス・ロゴを含めない |
(出典: kwm)
**ロゴは、宣伝しているブランドのロゴを使用する法的権利を持っている場合を除き、広告主自身の登録済みロゴを使う必要があります。**他社ロゴの無断使用は知的財産権の侵害にあたり、認められません。
POINTPOINT 上記の数値はブログ記事の伝聞情報です。クリエイティブガイドラインの最新仕様は、広告作成画面の入稿ガイドで必ず確認してください。数値を鵜呑みにして入稿すると差し戻しの原因になります。
広告フォーマットは3種類
SBには次の3つのフォーマットがあります(出典: jagoo)。
- 商品コレクション:ロゴ・見出し・商品最大3点を表示する基本形
- ブランドストアスポットライト:ブランドストアのサブページを最大3つ紹介する形式
- スポンサーブランド動画:動画クリエイティブで訴求する形式
動画フォーマットをいつ使うべきかは、「SB動画広告はいつ使う?」で条件別に整理しています。
キャンペーン作成の手順
作成の流れは次の6ステップです(出典: jagoo)。
- キャンペーン名・開始/終了日・1日の予算を設定する
- 広告フォーマットを選択する(商品コレクション/ストアスポットライト/動画)
- ランディングページを決定する(ブランドストア/シンプル/カスタムランディングページ)
- ターゲティング方法を選択する(キーワードターゲティングまたは商品ターゲティング)
- クリエイティブをアップロードする
- 審査に提出する
キーワードは部分一致・フレーズ一致・完全一致を組み合わせ、25個以上を含めることが推奨されています。SBにはSPのようなオートターゲティングがないため、最初からある程度のキーワードリストを用意しておく必要があります。
商品ターゲティング(ASIN・カテゴリー指定)の考え方はSPと共通です。詳しくは「商品ターゲティング広告の使い方」で解説しています。
審査にかかる時間
審査所要時間は情報源によって幅があり、「通常24時間以内、最長3営業日」とする記事もあれば、公式ガイドでは異なる表現が使われていることもあります。実務上は「数営業日かかることがある」と幅を持って見込んでおき、正確な日数はセラーセントラルの広告作成画面や該当ヘルプページで確認するのが安全です。
予算はいくらから始めるべきか
SBの予算下限について公式な規定は確認できていません。「1日5,000円程度から」という金額感を紹介するブログもありますが、これは個別の経験則であり、一次データの裏付けはない点に注意してください(出典: jagoo)。
具体的な予算・入札の決め方は「新商品の広告予算はいくらから?」で詳しく取り上げています。
Amazon広告には月額の上限で自動的に配信を止める機能がありません。予算超過は自分で日次モニタリングする以外に防ぐ手段がないため、キャンペーン開始後は請求額と成果を毎日確認することをおすすめします。
ここまでが手作業でのモニタリング手順です。セラサポの広告サマリー画面では、広告費・広告経由売上・ROAS・ACOSの日別推移を1画面で確認でき、SP・SBを横断した消化額の異常にも気づきやすくなります。
SPとSBの使い分け
新商品ローンチ時は、まずSBでシリーズ全体の認知を広げ、そのうえでSPで購入を後押しする2段階のアプローチが有効です。競合の多いカテゴリーでは、SBでブランドの差別化を打ち出しつつ、SPで比較検討中のユーザーを獲得する併用が定石とされています(出典: azkk)。
基本方針としては、まずSPで「売れる」実績を積み、そのうえでSBを重ねてファン化・ブランド認知を広げる順序が推奨されています。

クリック単価を抑えたい場合は、ロングテールキーワードの活用、マッチタイプの使い分け、除外キーワード設定が効果的です。除外設定の具体的な運用は「除外キーワードの運用方法」を参考にしてください。
コンバージョン率を高めるには、広告クリエイティブとランディングページ(ブランドストアなど)の内容の一貫性、商品情報の充実が重要とされています。見出し・クリエイティブ・キーワードは2パターン用意してABテストで比較検証すると精度が上がります(出典: jagoo)。
注意点:他社ロゴ・商標の無断使用
自社ブランド以外の商標やロゴを、自社カタログや広告クリエイティブに無断使用する事業者も存在します。ただしこれは知的財産権(商標権)の侵害にあたり、Amazonの出品ポリシーおよび広告クリエイティブ規定に明確に抵触します。推奨される手法ではありません。
実際に、出品者が独自カタログで商標ロゴを不正使用し、知的財産権侵害のパフォーマンス通知を受け取った事例が報告されています。対応期日を過ぎたためカタログが出品停止になり、指摘されたロゴ・文言をすべて削除し、今後販売しないカタログを削除したうえで改善書を提出することで、初犯の場合はアカウント停止を解除できたケースがあるようです。ただし侵害記録がどの程度残るかはブランドやアカウントの状況によって異なります(出典: Amazonセラーセントラル ヘルプ)。
また、Amazonの事前許諾なしに、広告素材やリンク先ページにAmazonおよびAmazonギフト券自体の商標を使用することも禁止されています。
まとめ
SB広告はブランド登録が前提条件で、商標が出願中の段階でも申請自体は可能です。SPが商品単体を刈り取る広告であるのに対し、SBは検索結果最上部でブランドの面を取る広告であり、見出し・ロゴ・画像の入稿規定を満たしたうえで必ず審査を通過する必要があります。予算に自動停止機能はないため日次モニタリングを忘れず、成果はACOS単体でなくブランドストア遷移や新規顧客獲得も含めて評価してください。
よくある質問
ブランド登録なしでSB広告は出せますか
出せません。SBの利用資格はブランド登録済みのブランド所有者であることが条件です。商標が「出願中」の段階でもブランド登録の申請自体は可能なので、正式登録を待たずに申請を試みる価値はあります。
SB広告の審査にはどれくらい時間がかかりますか
情報源によって「24時間以内〜最長3営業日」など幅があります。正確な日数はセラーセントラルの広告作成画面や該当ヘルプページで確認し、実務では数営業日かかる前提でスケジュールを組むのが安全です。
SBとSPはどちらを先に始めるべきですか
まずSPで売れる実績を作り、そのうえでSBを重ねてブランド認知・ファン化を広げる順序が実務では推奨されています。新商品ローンチ時はSBで認知を広げてからSPで刈り取る流れも有効です。
SBの1日の予算はいくらから始められますか
公式な最低出稿額の規定は確認できていません。「1日5,000円程度から」という金額感を紹介する記事もありますが、これは経験則であり一次データの裏付けはないため、自社の損益分岐から逆算して決めることをおすすめします。
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